障害者雇用と一般雇用の違い

厚生労働省は障害者雇用促進法において、企業に対して雇用する労働者の2.2%(2018年4月現在)に相当する障害者を雇用することを義務付けています(障害者雇用率制度)。この枠内で就労することを「障害者枠」と称しています。「障害者枠」での就労においては、障害・特性をオープンにして配慮を求めることができますが、障害者手帳の所持が必須です。
診断や特性について就職先に伝えないで、一般求職者と同じ条件で就職するのが「一般枠」です。障害者枠と一般枠のどちらを選ぶかで、働きやすさに大きな影響が出てきます。一般枠の場合、大企業に勤めるのか、中小企業に勤めるのかでも状況は大きく変わります。
一般枠のメリットは職種の幅が非常に広いことです。専門職もふんだんにあります。会社の規模も多様で、経験を積んでいけば大きな仕事を任されるという仕事のやりがいもあります。また、それにともなって給料も上がっていきます。
デメリットは、メリットの裏返しです。給料が増えれば仕事の幅や責任も大きくなり、急に無理な残業も入ります。また昇格すればリーダーシップも求められ、職場内や周囲から特性を配慮してもらえることはないでしょう。
障害者枠での就職は契約社員が多いのですが、勤め先は大企業やその系列会社が多く安定しています。仕事の契約を打ち切られることは稀で、数年後には正社員に登用されるケースが増えてきています。個人の特性を配慮してもらえ、残業も多くの場合ありません。
デメリットとしては、職種が軽作業か事務作業程度しかなく専門職が少ないこと、年数がたっても同じような仕事しかしないため、昇給がしにくいという点があります。とはいえ、障害者枠でも近年は専門職が急速に増えているようです。特に首都圏では求人に対して働ける障害者の方が少ないというのが企業の実感であり、給与や職種が一般枠に近づきつつあります。
雇用枠 障害者枠 一般枠
違い
  • 「障害者雇用率制度」の枠内で就労。
  • 障害・特性をオープンにして配慮を求めることができる。
  • 障害者手帳の所持が必須。
  • 一般求職者と同じ条件で就職。
  • 診断や特性について就職先に伝えなくてもよい。
障害者にとってのメリット
  • 大企業やその系列会社が多く安定している。
  • 数年後には正社員に登用されるケースが増えてきている。
  • 個人の特性を配慮してもらえる。
  • 多くの場合、残業はない。
  • 職種の幅が広く、専門職も多い。
  • 経験を積んでいけば大きな仕事を任され、給料も上がる。
障害者にとってのデメリット
  • 職種が軽作業か事務作業程度しかなく専門職が少ない。
  • 昇給がしにくいが、近年は給与や職種が一般枠に近づきつつある。
  • 仕事の幅や責任が大きくなり、残業が入ることがある。
  • 昇格すればリーダーシップも求められ、職場内や周囲から特性を配慮してもらえることはない。
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