SmartHRは労務管理クラウドシェアNo.1の企業で、2013年に設立後10年で1000名規模の会社に成長しているSaaS業界注目の企業です。

2023年から精神・発達障害の方をはじめとした障害者雇用に注力されているということで障害者雇用担当の新名様にインタビューをさせていただきました。
目次
SmartHRという会社について教えてください
新名様)社名でもあるSmartHRという人事・労務のクラウド型システムを軸にBtoB事業を行っており、民間企業だけでなく自治体・官公庁や病院などでもご利用いただいています。現在6万社以上(※)の企業で登録を頂いています。もともとは労務領域から始まったプロダクトですが、タレントマネジメント領域にこれからも労働人口の減少や働き方の多様化に合わせてプロダクトを拡大していきたいと考えています。
(※)※SmartHR上で事業所登録を完了しているテナント数(但し、退会処理を行ったテナント数を除く)
また、弊社はコーポレートミッションとして「Well‐Working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる」を掲げています。誰もが人生の多くの時間を使って働く上で、”働きやすさ” だけでなく “働きがい” も合わせ持った 職場環境を作っていくことを目指して日本の労働を一歩ずつアップデートしていきます。
障害者雇用の取組みは変化していますか
聞き手)事業成長に合わせて従業員数がどんどん増えていますが、障害者雇用の取組みについて変化はありますか?
新名様)はい、色々と摸索しながら進めてきた背景があります。
サテライトオフィスとアクセシビリティテスター(アプリのテスト業務)での雇用を始めましたが、サテライトオフィスは物理的な距離が離れていることやインクルーシブな環境でないこと、アクセシビリティテスターでは採用数を確保することが難しいなど、課題が出てきました。事業貢献でき、インクルーシブな状態で障害者雇用を実現することを目指していたため、ダイバースOpsユニット(Ops=オペレーションの略。業務改善 / 効率化などを専門で行う部門につく名称)の立ち上げに至りました。弊社は年間の入社者数が非常に多いことから、安定的な採用活動を進めるために求職者の多い精神・発達障害の方々をターゲットとしました。
ちなみに障害者雇用の構想当初は、入社後すぐに部門配属する案もありました。しかし、受け入れ部門の障害理解は必ずしも万全ではなく、せっかく弊社を選んでくれた仲間も受け入れ側も安心できないのではと考えたため、まずは障害者雇用の専門部署の立ち上げという選択をしました。
他の従業員と同じオフィスで、かつ安心した職場環境を構築し、ゆくゆくは専門部署への異動や正社員登用など、キャリアアップも考えられるような体制で障害者雇用を進めています。

ダイバースOpsユニットではどんな環境・業務を行っていますか?
聞き手)働き方としては、フルリモートと出社を併用するパターンがあるのでしょうか。
新名様)フルリモートと週4日リモート、週1日出社のハイブリットの働き方をしているメンバーが混在しています。これまではハイブリット雇用を進めてきましたが、これからはフルリモート雇用を拡大したいと考えています。
聞き手)チームでは具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。
新名様)コーポレートの事務業務からスタートし、現在では幅広い部門から業務依頼を受けています。また、ユニットの採用活動や広報活動に携わっているところが弊社の特長だと思います。障害をもちながら働くという経験を社内外に発信してほしいと思っています。
なお、プログラミングや複雑な関数に関する知識は不要で、クラウドシステムを使ってデータ入力・整理、ダブルチェック、リマインドなどがメインになります。こうした業務の経験がなくても就労移行支援事業所などで訓練を受けている場合はぜひチャレンジしていただきたいと思っております。
リモートでの業務 | 出社時の業務 |
---|---|
・採用管理システムのメンテナンス(データ検索/入力/チェック) ・採用候補者のアンケートチェック ・営業管理システムのデータ整理/修正 ・オウンドメディアの入稿 ・動画の字幕修正/文字起こし ・ユニットの採用・広報活動(note記事作成、Podcastの企画、実習対応など) | ・オフィスの簡易清掃、備品チェック、郵便物の受取や仕分け ・契約書のスキャン ・採用候補者のアトラクトサポート(デリバリー業者からの食事の受取 / 配膳) |
聞き手)選考には実習も設けられる予定と聞きました。
新名様)はい。選考過程に実習の機会を設け、業務内容やユニットの雰囲気、スピード感を体感することで安心感を作っていきたいと思っています。クラウドシステムを使った業務は就労移行支援事業所で体験できるものではなく、イメージしづらいかと思いますので、実習を通してご自身の強みが活かせそうな業務か、応募者の方に見極めていただく時間にできたらとも思っています。また、リモートワークのご経験がない方もいらっしゃるため自宅で業務をやってみることも重要だと思っています。
聞き手)リモートでの業務という事で、働く環境の特長についてもお伺いさせてください。
新名様)リモートワークメインのため、出社して全員で顔を合わせるということは多くありません。基本的にはSlackでのコミュニケーションがメインとなりますが、関係構築には対面の場も重要であるためユニット内のミーティングを週1回オンラインで開催しています。
また、すべての業務にマニュアルがあり、口頭の指示だけでなくマニュアルを見てご自身のペースで業務を進めやすい環境づくりをしています。入社後は先輩メンバーから業務レクチャーを受けながら独り立ちを目指していただきます。メンバー同士で話し合いながらマニュアルのブラッシュアップや仕事の進め方を改善することもよくあります。

聞き手)業務マニュアルがあるのは、安心して業務が進められそうですね。リモート業務で何か分からないことがあった場合、皆さんどう相談されているのでしょうか。
新名様)弊社ではSlackの絵文字を多用する文化があります。絵文字を活用することで相手のトーンや温度感がわかりやすくなるというメリットがあります。とはいえ、テキストで伝えきれないこと、口頭で話したほうが早いケースもありますので、適宜オンライン会議ツールをつないで気軽に相談できるような雰囲気を作っています。
特に入社後は不安や緊張から質問や相談を躊躇してしまうことがあるかと思います。こうした状態では円滑に業務を進めることができなくなってしまうため、質問・相談しやすい環境づくりをしたいと思っています。かつては新入社員だったメンバーがオンボーディングの仕組みづくりに関わることで「やってもらって嬉しかったこと」「やってほしかったこと」を仕組みに反映させています。
またチーフとの1on1(週1回)や相談専用チャンネル、体調や業務の振り返りに活用できるデイリーシート(任意)もご用意しています。メンバーには自ら発信することを求めているため、会社側としては発信しやすい環境づくりを進める責任があると思っています。
聞き手)オンライン会議ではアバターの使用もOKにされているのですね。
新名様)はい。アバターを使用することで安心して業務に集中してほしいと考えています。服装や髪型なども完全自由でカジュアルという点も特徴かもしれません。
働きやすいように考えられたオフィス空間
聞き手)オフィス空間はかなり余裕をもって設計されているように感じました。オフィスについてもう少し詳しく教えてください。

新名様)住友不動産六本木グランドタワーの17階に入居しているのですが、執務スペースとは別にオープンスペースがあり、非常に開放的です。平日でも座席が埋まることはなく、あえてこちらのスペースで業務を行っている従業員もいます。
半個室ブースもあるため、それぞれが集中しやすい場所で業務が進められる環境が整っているのではないかと思います。
エンジニアチームはフルリモートワークのメンバーが多いですし、それ以外のチームもリモートワークの比率が高いため、結果的に広々と働くことが可能な環境が整っています。
このビルには飲食店も多く入居しているのでランチを外で楽しむ社員もいますし、オープンスペースには冷蔵庫や電子レンジ・ポット・無人の飲食販売システムを導入しているので、お弁当を持って来ている社員もいます。
リモートワークに限らず出社していても同じく働きやすい環境を目指したオフィス空間になっています。
“働きやすさ” だけでなく “働きがい” も合わせ持った環境の実現へ
新名様)冒頭のコーポレートミッションでもお話しましたが、“働きやすさ” だけでなく “働きがい” も合わせ持った環境を作っていこうというのが弊社の考えです。
聞き手)会社がミッションにされていることを、対外的なことだけでなく、自社内でも当然のように実現していこうとしている姿勢が素晴らしいと思いました。
聞き手)ところで、新名様は社会福祉士と名刺にも記載がありますが、SmartHR社の障害者雇用の担当になった経緯を伺っても良いですか。
新名様)ありがとうございます。実はSmartHRの人事として働く前に、私自身が福祉の現場でも働いていました。
就労移行支援事業所、特例子会社、障害者雇用のコンサルティングを行う企業に在籍をしていました。どの会社でも障害者雇用に関わっていましたが、法定雇用率達成のためだけに障害者雇用をやっているような気がしてしまって・・・「あなたが欲しいから採用する」という当たり前の採用活動が、実はできていないのではないかと。
そんななかで、SmartHRは従業員数が1000名に満たない段階で障害者雇用の専任担当者を募集していました。障害者手帳を持っている人も、持っていない人も、会社にとって必要な人材だから採用し、活躍し、自己実現ができる。そういう環境を作りたいと思い、SmartHRに入社しました。
ユニットを立ち上げてから、1年でユニットのメンバーもチーフも増えました。これからも、メンバーとともに一緒に働きやすさと働きがいの両立ができる職場を作っていきたいと思っています。
ユニットメンバーからは、下記のような声が届いているので、参考にしていただけると幸いです。
働きがい
- メンバー同士で意見を出し合いながら、業務改善できる環境
- 業務の種類が幅広く、様々なスキルを身につけられる
- 業務依頼元からのリアクションが早くやりがいがある
- キャリアアップへの期待ができる
働きやすさ
- 1on1があり相談しやすい
- すべての業務にマニュアルが用意されている
- 勤務時間の融通が効く、リモートワークができる
- 障害の有無に関わらず、相手を尊重し理解しようとする姿勢がある
ダイバースOpsユニットのメッセージが弊社で働く全員へ伝わり、誰もが働きやすい職場づくりが実現できると嬉しいです。
最後にどのような方にご応募いただきたいのかを、教えてください
新名様)以下の2点を大切にしながら採用活動を進めています。
- わからないことや困ったことを自ら発信できるか
- 体調、勤務時間、タスクの自己管理ができるか
リモートワークのため、チーフが常に横について業務のサポートを行うことは難しいです。そのため自己発信や自己管理ができるかどうかは健康にやりがいを持って働いていくうえで、非常に重要なポイントだと思っています。
また、弊社は業務の進め方やルールを変えるなど、変化を厭わない風土があります。担当いただく業務内容ががらりと変わったり突然異動を命じられるようなことはありませんが、マニュアルや業務の進め方、ユニット内のルールや制度の変更などは比較的頻繁に発生します。変化に適応することは難しい側面もありますが、多くの経験や成長につながる側面もありますので、こうした環境で働きたいという方にご応募いただければと考えています。

ダイバースOpsユニットメンバーの広報活動も是非ご覧ください。
■note:https://note.com/smarthr_diverse
■Podcast(みんなで作ろうでこぼこラジオ by SmartHR):https://creators.spotify.com/pod/show/smarthr-diverse/episodes/3-e2rv2bp
取材協力:株式会社SmartHR
人事統括本部 人材・組織開発本部
エシカルワーク部 ダイバースOpsユニットChief 新名咲様
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