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障害者雇用の面接ではどんなことが聞かれるの?|「面接官の意図」を解説します

障害者雇用の面接ではどんなことが聞かれるの?|どういう目的で聞いているのか「面接官の意図」を解説します

「障害者雇用で就職活動をしようと思っているけど、面接でどんな質問がくるかわからず不安…」
「ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けていて、質問の意図を汲み取るのが苦手。面接官からの質問の意図がわからず、相手が聞きたいことを答えられているのか不安…」

障害者雇用で就職活動をしようと思っている方のなかには、面接でどんな質問がくるかわからず不安に感じている人がいるのではないでしょうか。
特にASDの特性などで相手の意図を汲み取るのが苦手な方は、面接官からの質問の意図がつかめず、相手が聞きたいことに答えられているのか不安を感じることも多いでしょう。

この記事では、障害者雇用の面接に特有の、「ちょっと不思議な質問」をご紹介します。その質問の回答を通じて、面接官がどんなことを知りたがっているのかを解説します。

面接官はどんなことを知りたがっているか?

障害者雇用の面接において、採用する側が重視するポイントがいくつかあります。

  • 長く安定して働くことができるか
  • 協調性のある働き方ができるか

面接官は質問を通じて、上記のポイントを中心に確認しています。以下に、よくある質問と面接官の質問の意図をご紹介します。

長く安定して働くことができるか

障害者雇用において、企業が最も重視しているポイントが「長く安定して働くことができるか」という点です。人によっては、体調が不安定だったり、ストレスをため込みやすかったり、生活リズムが安定していないなどで、せっかく採用しても長続きしないケースもあります。そのようなリスクがないか、質問を通じて確認しています。

質問➀ ーー趣味や休みの日はどのように過ごしていますか?
面接官が知りたいこと:適度にストレス発散をすることができるか?
【解説】
仕事で多少ストレスが溜まってしまっても、プライベートで程よくストレス発散できる趣味を持っている人かどうかを、この質問で確認しています。

質問➁ ーー普段の生活では誰にどのような相談をしますか?
面接官が知りたいこと:悩み事を一人で抱え込むタイプではないか?
【解説】悩み事を一人で抱え込む人は、周囲も手助けしづらく、問題解決できず退職に至ることがあります。普段から相談相手がいて、困ったことがあれば相談する習慣が身についているかを、この質問で確認しています。

質問➂ ーーコンディションが下がったときの「不調のサイン」があれば教えてください
面接官が知りたいこと:体調の波によって、急に会社を休んでしまうタイプではないか?
【解説】前提としてうつ病などの気分障害がある人は、多かれ少なかれ体調やメンタルのコンディションが一定期間で上がり下がりします。不調に早い段階で自分で気付くことができる人は、長めに休憩をとったり、睡眠を多くとったりして会社を休まないように自己管理することができます。そのような自己管理ができているかどうかを、この質問で確認しています。

協調性のある働き方ができるか?

企業が重視しているもう一つのポイントは、「協調性のある働き方ができるか」です。チームで業務を行う際には人間関係の不具合が生じることもありますが、そういった際の気持ちの折り合いのつけ方が身についているかや、チームワークに適性があるかどうかを、質問を通じて確認しています。

質問➃ ーー過去に苦労したけど乗り越えたというエピソードがあれば教えてください
面接官が知りたいこと:苦しい場面で人のせいにしないか?
【解説】調子がよい時には問題なく働けているけど、苦しい場面になると周囲とトラブルになってしまうケースがあります。過去の苦しい場面のエピソードを聞き、乗り越え方を聞くことで、過度に人のせいにするタイプではないかを確認しています。

質問➄ ーーいままでチームで周囲と協力しながら何かを行った経験があれば教えてください
面接官が知りたいこと:チームワークの適性を知りたい
【解説】業務の種類や職場環境によっては、複数名で協力しながら仕事を進めることが求められます。過去のチームワークの経験を聞くことで、複数名での業務に適性があるかどうかを確認しています。

質問の意図を理解することで、安心して面接に臨むことができる

今回は、障害者雇用の面接でよくある質問を5つご紹介しました。質問の意図を理解しておけば、対策を講じやすくなり落ち着いて面接に臨むことができるのではないでしょうか。

面接の対策については、以下の記事も参考にしてみてください。

また、求人サイト「マイナーリーグ」では、例文を参照しながら想定問答集を作ることができるオリジナルのシートを公開しています

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著者プロフィール 大野順平

株式会社Kaien
就労支援事業部 法人サービス担当
ゼネラルマネージャー / シニアディレクター
2014年Kaienに入社。これまで30社以上の精神・発達障害人材の雇用推進プロジェクトに参画。

論文寄稿:月刊精神科「就労支援におけるneurodiversity」(2023年9月,科学評論社)
取材対応:朝日新聞「発達障害は「わがまま」? 働く場の合理的配慮?」特集
NHK クローズアップ現代+「企業が注目!発達障害 能力引き出す職場改革」 他多数
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